60年代後半のLee Konitzを聴く。
Konitzは誰が何と言おうとStoryville盤10inch3枚にとどめをさすと思っているが、50~60年代を通じて他にも良い(と思われる)アルバムがそこそこある。50年代のAtlantic、Verve時代の諸作品は所有していたのがほぼ日本盤だったので、『日本盤はもう聴かないよね』症候群に陥った時、ごっそり処分したため現在手元には1枚も無い。60年代後半に欧州で吹き込んだ今回掲載の2枚が、その後の『よーろっぱのつまんないのはもう聴かないよね』症候群に陥って、えいやっとばかりに決行した処分を辛うじて耐え抜き生き残っている(Konitzのこの辺りは何枚か買い直しても良いのがあるけどそこまで手が回らないと思う)。
手元に残った2枚のうち、個人的に出来が良いと思うのがこの『Stereo Konitz』、Enrico Rava、Franco D'andreaといった当時の伊太利亜を代表するみゅーじしゃんの参加が良い方向に作用したのか分らないが、曲のクオリティも高くかなり聴きごたえがある、こういうのがモードっぽい演奏(というかモードそのものですか?)というのだと思うが、そういったスタイル云々を抜きにしてもなかなか緊張感があって、なによりも演奏全体の空気というか雰囲気が格好良い、ジャケットのデザインも洒落ていてよろしい。
こちらは上記より有名と思われるCampi盤、もう1枚の『Europian Episode』とともに確かCD化された筈、『Europian Episode』は昔、東宝レコード盤で持っていたがあまり聴くこともなく『日本盤はもう聴かないよね』症候群に陥った時に処分、Konitzファンなら2枚ともオリジナル盤で持っていて当然かもしれないが、正直Campi盤に関しては2枚ともKonitzのサックスの音がちょっとどうなんだろうと思っていて、内容自体もそれほど好きではないのでもうオリジナルは買わないと思う(5.000円くらいだったら考えるけど)、所有盤もジャズを聴き始めて間もないのころに買った欧州盤ということでちょっと思い入れがあって残している感じだし(悪くはないです、好みの問題)。ジャケットは工芸品みたいで非常に美しい。
↓Konitzと知らなければコレは物凄いなぁとなったりして
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60年代後半のLee Konitzを聴く
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